2016/11/22

すでに予約もかなり入っていそうな E-M1 Mark IIの華々しい登場の陰で、ひっそりLUMIX G8がデビューしていましたね。先日まで釣り道具を揃えるのに忙しくて、カメラ関係のウォッチングが手薄になっており、つい超地味なG8を見落としていました(汗) E-M5で売れるカメラの作り方を掴んだのか、このところオリンパスの高級化路線は実需と乖離していないようです。まぁPENシリーズについては、PEN-Fからもわかるように、コンセプト外れで持て余しているような気もしますが。
LUMIXについては、エントリー機や無印Gの安直なモデルチェンジと安売りを続け、元々それほどでもなかったブランドイメージがますます失墜。GMやFZ1000で単発ヒットするものの、シェアは落下の一途で、パナファンの私としては心を痛めていました。LUMIX G8については、外観に手が加えられていないところから、G7のブラッシュアップモデルと思ってそれほど期待していなかったのですが、よくよく紹介記事記事を読んでみると、少なくとも私の使い方にはドンピシャストレートのカメラになりそうです。

E-M1 Mark IIは3年越しのフルモデルチェンジだけあって、オリ開発陣入魂の作と言っていいでしょう。改良改善は多岐にわたりますが、1番の売りは多点位相差センサーと高速読み出しによる動体AF性能の向上です。EVFのリフレッシュレートも大きく向上しているので、飛びもの撮影はかなり期待できそう。超高解像サンヨンを活かすボディがやっと登場しました。海外のレビューでも新AFシステムの評価は高いようです。もっともAF性能はハードウェアだけでなくアルゴリズムの良し悪しがものをいうので、D500など最新鋭一眼デジにはなかなか追いつかないと思いますが、まずは花丸を付けたいと思います。問題はおそろしく高額になった値付け~従来MFTはコンパクト&リーズナブルでしたが、一昨年あたりから一気に高級高価格化が進み、大衆路線ではなくなりつつあります。コストバリュー的には、FUJIのXマウントがちょっぴり魅力的に見えてきました。
パナソニックの無印Gシリーズは、本来LUMIXミラーレスの中核モデルでお買い得感はあるものの年々プラスチッキーさが進み、そのチープな質感で競合機より周回遅れになっていました。私もG7を使っていましたが、E-M1より使いやすく、画質は同等、AF性能は上ということは評価するものの、およそ所有感を感じさせるカメラでありません。ということで今回のG8にも期待していなかったのですが、さすがに開発陣も反省したのか、仕上げ面でのテコ入れが図られたようです。実機を手にしていないの確かなことは言えませんが、個人的にはGX7mkIIぐらいの質感になってくれればまずは満足ですね。

G7は過不足のないバリューモデルでしたが、今回はかなりコストをかけてワンクラス上の競合機に負けないだけのスペックを実現しています。一番の売りは5段分ものボディ内手ブレ補正「B.I.S.」ですね。従来はISのないオリレンズをパナボディに装着することに抵抗があった人も多いハズで、MFT連合としては、これでレンズの相互乗り入れがますます向上します。読み出し高速化や被写体捕捉制御でAFC性能も向上だとか。元々動体相手でもそこそこでしたので、さらなる向上は大歓迎です。
画質的には1600万画素据え置きながら、ローパスフィルターレス採用で解像力向上、私はこちらのほうがありがたい。ファインダー周りについては倍率の大型化、アイポイント向上(20mm)はメガネ人間にはありがたいです。電磁駆動方式メカニカルシャッター採用でショックは1/10に低減したそうです。オリもパナも以前からシャッターショックは鬼門でした(何のためのミラーレスやねん)が、ここへ来てやっと解決~万歳。売りの4Kフォトは5秒一括保存がやっと実現、カメラの液晶でシコシコ選ぶのが面倒すぎて4Kフォトは使っていませんでしたが、これなら使うかも。でも5秒ではなくコマからコマ指定にするほうが使いやすいはずですがね。小技としてはピント範囲を指定できるフォーカス合成機能は面白い仕掛けで、マクロや物撮りに使いみちがありそう。

今回の無印Gは初代機を思わす力の入れ具合を感じます。なんとバッテリーグリップが登場しました。野鳥撮影だとバッテリー切れは必至ですし、超望遠レンズとの相性もいいと思うのでありがたし。問題はちょっと高めの予価(-。-) ボソッ また今回のボディは前面にマグネシウム合金採用、超望遠への対応でしょう。あわせて防塵防滴を実現、フィールド派には喜ばれるはず。私はヘタレなので雨降りは家で寝てますが。操作性(ユーザーインターフェース)については、ほぼ完成の域ではないでしょうか。多機能化によりメニューがごちゃごちゃしてきたので、そろそろ整理していただきたい。メニューファンクションもちょっと消化しきれていないような気がしますが、まぁ宿題ですかね。
G8はGH4をブラッシュアップ、かつGH5の機能を一部先取りした静止画機と考えていいと思います。初値はG7よりかなり高いですが、機能てんこ盛りでお値打ち感があります。しっかりしたグリップと大きいEVFはフィールドを選びません。400mmズームやサンヨンを装着してもバランスが撮れるはず。個人的には導入の方向で検討中ですが、E-M1 Mark IIが気になって(笑)