
商品撮影で床に広げたもの(衣類など)を撮る場合、スタジオではプロは脚立に乗って上方から撮りますが、アマチュアの場合そんな贅沢なスペースは撮れないので、何らかの工夫が必要になります。一部の三脚ではセンターポールを水平にセットすることで俯瞰撮影を可能にしたものがありますが、脚が邪魔をするため被写体の大きさに制限があります。我が二畳スタジオでは時々、床においた大きなものを撮ることがあるため、俯瞰撮影装置を作ってみました。

普段はアルカ互換クランプをインストールしたギア雲台に、カメラをセットしています。俯瞰撮影時は、このクランプにSUNWAYFOTOの300mmスライドプレートを二段に取り付けます。プレート同士はバイディレクショナルクランプでつないでいますので、上下共自由に動かせます。上のプレートにさらにバイディレクショナルクランプを取り付け、SIRUIの1way雲台を取り付け、カメラをセットすると出来上がりです。通常撮影から俯瞰撮影まで30秒程度でセッティングできるので、手間はかかりません。

このレールを最大に伸ばすと60cm近くになりますので、私の目的には適っています。レールを一段にするとシンプルなマクロスライダーとしても使えます。ギア雲台からカメラまで都合6点ものクランプで繋がれているため、グラグラしそうなものですが、レールをいっぱいに伸ばしても意外としっかりしており実用に耐えます。カメラがミラーレスで軽量であることと、ギア雲台#405の剛性が半端ないこと、SUNWAYFOTOのDPG-3016プレートが頑健であることが効いているのでしょう。
アルカ互換は決して標準規格ではないため、メーカー間で微妙に寸法が異なり、必ずしも確実なフィッティングが約束されているわけではありませんが、数ある大陸メーカーが種々のオプションパーツを発売しているので、このようなセッティングが可能です。特にSUNWAYFOTOはパーツが揃っており、このような装置の組み立てには、精度も剛性も及第点でお勧めです。
Last Modified : 2017-01-10
マンフロットの三脚でたまに俯瞰撮影をしますが、カメラがE-5だと重くてちょっと怖いんです。(^_^;)