
いわゆる1インチセンサー搭載のハイコンが登場以来、めぼしい機種はほとんど使ってきましたが、どうもピンときません。鑑みるに普段MFTを使っているので、コンパクトさや性能でアドバンテージを感じないのですね。おそらく一眼デジメインなら感じ方も変わってくると思います。加えて2007年以来GRシリーズをずっと使ってきたので、つい比較してしまうこともあります。何しろGRの操作性は特上ですよってに。

ということで年末に買ってしまいました、GR II。とうとうこいつでシリーズ購入9台目になりましたが、まだリコーから歳暮が届きません。前作のGRはそれまでのGRD4の完成度が非常に高かったためもあり、今ひとつ馴染めず早々に手放しましたが、今回はどうでしょうか。初期ロットを外し、価格も落ち着いた頃に購入しますので、旬のレビューではありませんが、今年からは習熟も兼ね、カメラ類についてはきっちりレビューすることにします。といっても素人のそれでたかが知れてますが(笑) ▼以下、作例はすべてJPEG撮って出し

コントラストが激しい被写体。さすがAPS-Cセンサーだけあって、シャドー、ハイライトともに粘っており、豊かな階調を示唆しています。1インチセンサーではこうはいきません。ええ感じです。

F5.6、隅々まで解像しており文句なしです。何より「おっ」と思ったのがAWB。従来のGRシリーズは、気になるほど緑かぶりで、被写体によっては個性的な表現が可能ですが、一般的には褒めたものではありませんでした。GR IIでやっとというか、いまさらというか改善改良されました、これなら安心安全(笑)

左がスタンダート、右がポジフィルム調(エフェクト)です。ビビットがスタンダードより彩度を上げているのに対して、ポジフィルム調では色がより濃密になっています。たしかにリバーサルカラーですね、上手い色づくりで気に入っています。

リコーが先鞭をつけたハイコントラスト白黒。GRD時代もナイスでしたが、GR IIでもナイスです。画像調整でデフォルトより-1程度コントラストを下げたほうが、使いやすいと思います。

ご存知ブリーチバイパス。被写界深度が浅くなった分、よりフィルムライクになりましたが、緑かぶりがなくなった分、クロスプロセス的な面白みが減りました。これも画像調整で好みに合わせてチューンした方がいいかな。

GRDの1cmという強力なマクロ性能に対して、GRでは10cm。マクロ多用の私には悲しいばかりの数字ですが、GR IIではクロップに47mmが追加されたので、それを活用すると上の写真程度には寄れた絵が撮れます。少なくともキャノンの1インチ搭載機よりは、はるかに収差が少なく十分解像しているので、これはこれで良しとしますか。

最後にGR IIのクロップ機能。左から28mm、35mm、47mmです。センサーに余裕があるので十分使えると判断しました。Fn2にショートカットを設定したのでワンタッチで切り替えできます。ここらがGRの「痒いところに手が届く」と支持される由縁でしょう。
今回検証できませんでしたが、ネットではISO3200が常用できるという報告が上がってます。私自身は大体1600が使えれば困ることは少ないのですが、手ブレ防止がない分感度アップでカバーできそうです。WiFiについてはテストしたところ、パナほどの完成度はなくPCにも接続できないので、SNSをやっていない私には使い道がありません。WEBブラウザ経由のリモコンアプリは面白いアイデア、直感的で使いやすいかな。

GR IIはあくまでもGRのブラッシュアップ版と考えたほうがよく、開発陣がGRでやり残したことをやったというモデルだと思います。個人的にはAWBの画期的精度向上、高感度性能向上、47mmクロップが気に入ったので、秀逸なハンドリングと合わせて当分使えそうです。
デジタル化から足掛け10年、商品としてすでに賞味切れの感もありますが、次期モデルとしてEVF内蔵&タッチ対応あるいは超広角モデルが実現すれば、まだまだ一線で通用するだけの素性の良さがあると思います。はたしてリコーが打つ次の一手は?面白いですね。
Last Modified : 2020-04-10
こういうの見せられるとまたもや私の物欲リストに・・・ブツブツ・・・
デスノートならぬ物欲ノートがありまして、脳みその中に。
ポケットからスッと取り出してパチリというのが理想ですからね、極力シンプルに。
EVFだとかチルト液晶だとか、別バージョンで用意してくるんですかねえリコーさん。
なにか隠し玉を用意しているのでしょうか^^
これからもファンの支持は揺らぐことがないんでしょう。
リコーとしては新規のユーザーもどんどん獲得したいのでしょうけど。
まさかのフルサイズで出たりするんでしょうか。
フルサイズは、、、案外パナからだったりして(笑)