2020-05-24 (Sun)
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長らく鳥見には超望遠レンズを装着した一眼デジを携行していたが、思うところあって先日からカメラではなく双眼鏡で観察することにした。つまり記録から観察にしたわけである。シャッターチャンスと構図から離れることができたので、以前よりは鳥見を楽しめるようになった。しかし元来がカメラ好きなので、やはりカメラがないと寂しい。そこで記録用に高倍率コンデジを購入することにした(=懲りないバーダー/笑)

高倍率コンデジは各社から出ているが、ポケッタブル前提で検討の上、最終的にパナのTZ95をチョイス。画質的にはニコンのA1000の評判がよかったが、野鳥や昆虫を相手にする以上、AF性能は最重要となるので、強力な空間認識AFを搭載するTZ95一択になった。また超望遠にはファインダー必須になるが、TZ95は倍率0.53倍233万ドットのファインダーを搭載しており見え味に不満はない。マクロに便利なティルト液晶であることも選択の理由。

実はTZ95の旧モデルTZ90をしばらく使用したことがある。違いはファインダーのスペックアップとBluetooth搭載程度で、肝心のレンズやセンサー、画像エンジンに違いはないようだ。元々スマホ並みの1/2.3型センサーなので画質は期待できない。今どきのコンデジとしてはやや大柄で持ってみるとズシリとした重みを感じるが、撮影時にはハンドリングしやすく安心感に通ずるので悪くないと思う。最近のパナ機らしく質感がよくて高級感は確保されている。

広角で撮った風景写真。パナらしいナチュラルな印象。

同じシーンをiPhone11Proで切り取ってみた。HDRによる階調補正とシャープネス&色調強調など、かなり盛った画像補正だが、一般的なコンシュマーには好まれるだろう。このように比較すると、好みは別にして今日的スマホは十分に高画質で、従来の低価格かつ平凡なコンデジの出番はなくなったということをつくづく痛感する。レンズやセンサーのハンディをカバーするソフトウェア技術が凄い。

このカメラの目的はまず鳥見なので、720mmでキジバトを撮ってみた。ぐずぐずの画質だが記録用としては良しとする。

昆虫相手のマクロ。W端:3cmまで寄れるし、パナ得意のズームマクロもあるので使い勝手は二重丸。

ズームマクロを使った花マクロ。これはぐっと寄れるのでとても便利。

光量があり(=低ISO)、広角&標準域なら、この程度は撮れる。

構図に直射光源を入れてみた。若干ゴーストは出ているがハレはまずまず抑えられている。
総論としてTZ95は悪くないカメラだと思う。スタンダードになりつつある1インチセンサー搭載機のような高画質は望めないが、シーン次第で30倍ズームは活かせるし、高速なAF、良質なファインダー、自撮りモニター、動体向け4Kフォトは使い勝手がある。地味だがパナ機に共通する明快な操作系は評価に値する。LEICAのロゴも悪くないかな(笑)
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Last Modified : 2020-07-01
Re: M2pictさん * by monopod
コンデジの生き残る道は、超望遠、マクロ、水中など専門的な用途でしょうね。PENTAX Qシリーズがもっと尖った形でリニューアルすれば面白いと思うのですが。
iPhoen11PROとの比較は面白いですね。
等倍で見たりすると色々感じるところもありますが、スマホカメラは上手だと感心するところです。
何気にマクロに強いのはコンデジの隠れた強みとも。