2020-07-10 (Fri)
18:38
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キヤノンという会社は王道を堂々と歩むようでいて、時々「うん?」というような予測を外す製品を繰り出すから面白い。ここらはニコンとは対象的だ。実験的なマーケティングをするトヨタにも通じる感がある。今回出してきたのは、世界最軽量を謳う超望遠レンズ、RF600mmF11とRF800mmF11がそれ。僕はちっこいフルサイズミラーレスEOS RPに興味があったのだが、RPに似合う小型軽量安価なRFレンズが出てこないので、関心が冷めてしまっていた。そこで出てきたのがこいつ達。

しかしF11ってどうなんだろう。若い頃読んでいたカメラ雑誌の広告にこんなのがよくあったような~超望遠の世界!500mmF8 たったの19,800円とか(笑) もちろんキヤノンが作るレンズなので、品質に間違いはないだろうが、かなり思い切った策を打ち出したものだ。ここらはものづくりに頭の固さと閉塞感を感じたオリンパスとはえらい違いである。やはり生き残る(おそらく)会社は違うなと思った。どのみち超望遠なんてテレ端しか使わないのだから(野鳥屋の一人ごと)

二本とも同時発売のテレコン装着が可能で、EOS R5/R6ならばオートフォーカスが動作するとか。F22でAFが働くって凄いと思う。超望遠の世界でも明るさは正義だが、従来の製品は気軽に持ち出せないほど大きく重いし、一般人にはとても手が出ない価格ということを考えると、今回の1kgを切る重さ(600mm)、税別88,000円という値付けは凄い。こんな商品企画ができるほど、キヤノンには余裕があるのだ(あるいは余裕がないのかもしれないが)。マウント囲い込みによる利益確保というマニア向け従来型商売とは一線を画すコンセプトで、新しいユーザーを発掘できるかな。
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Last Modified : 2020-07-10
Re: M2pictさん * by monopod
御意~本当に面白いものを出してきました。
旧型400mmズームのように、直進で繰り出すのも面白いですね。回転式より咄嗟の操作に優れます。
力をつけたサードパーティ製安価ズームへの対抗策かもしれませんね。
旧型400mmズームのように、直進で繰り出すのも面白いですね。回転式より咄嗟の操作に優れます。
力をつけたサードパーティ製安価ズームへの対抗策かもしれませんね。
No Subject * by smalltaalk
これを見た時、20年以上前のニコンの「おもしろレンズ工房」の、「どどっと400mm」を思い出しました(笑)
調べてみると400mmf8で重量500g。
もちろんEDレンズなどは使用していないので、それなりに色付きしますが、意外と高画質だったようです。
キヤノンのやつは、DOレンズと手ブレ補正も付いた本格派ですが、設計思想は似ていますよね。
それにしても、昔は遊び心のある企画をしていましたよね…
調べてみると400mmf8で重量500g。
もちろんEDレンズなどは使用していないので、それなりに色付きしますが、意外と高画質だったようです。
キヤノンのやつは、DOレンズと手ブレ補正も付いた本格派ですが、設計思想は似ていますよね。
それにしても、昔は遊び心のある企画をしていましたよね…
Re: smalltalkさん * by monopod
そういえばそんなレンズありましたねぇ。今回はDoなんでずいぶん進加してますがコンセプトは同じですね。温古知新おもしろいです(笑)
超望遠2本の、絞り固定、沈胴、テレコン(限定)対応、そのスペックでのAF対応。
企画の面白さと妙味は流石です。
F2中望遠マクロも、各社気合を入れまくるジャンルだと思うのですが、
そこにノンインナーフォカス、ノン防塵防滴でお手頃価格(業界的に)のバランス感覚は、
好き嫌いは別として唸ってしまいました。