2021-04-15 (Thu)
17:43
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実はこの歳になるまで明太子を喰ったことがなかった。大体ピリ辛系のものは苦手だし、僕が若い頃は明太子なるものは一般の流通では売られていなかった。当時、塩干物は今よりずっと食卓に乗ることが多く、母親が北海道出身だったのでたらこ自体はよく食べたし、好物だった。だから赤い辛子に漬け込んだような明太子はどう見てもたらこではなかった(笑)
調べてみたら、明太子の原型は朝鮮のキムチ文化が生んだものらしい。スケソウタラのことをメンタイ、その卵だから明太子というわけだ(なるほど)。戦後朝鮮から引き上げた人が博多で作り始めたそうで、新幹線が開通した昭和50年頃から、博多土産として全国に拡がったという。現在では定番の日配食品として馴染まれている。博多の明太子メーカー「ふくや」の売上は一千億円以上というから凄まじい。

とはいうものの無着色のたらこを喰って育った世代だから、あの赤い明太子は気持ち悪くて親しめなかった。ところが最近はスーパーでは普通のたらこは売れないのか殆ど並ばなくなった。すべて明太子だし、並んであったとしても普通のたらこより明太子のほうが品質がよくてサイズが大きい。たまたま先日もスーパーで棚を見ていたら、やはり普通のたらこがない。帰ろうかと思ったが、ふと「酒のあてなら明太子でもいいかも?」と思いついた。そこで1パック買って帰って試すことにした。
とりあえず焼酎のツマミで一口食べてみたら「旨いじゃん!」 もっとピリ辛だと思っていたら案外優しい味だ。減塩時代だから塩も効いておらず食べやすい。万人向けの味付けにしているのだろう。食い方を調べてみたらさすが国民食?で色々なレシピがある。まだ試していないがクリームチーズに明太子を乗せた載せたカナッペ(上写真)が美味しそうだ。昔、豚キムチやゴーヤチャンプルーを食わず嫌いだったことがあるが、今では好物になっている。なんでも先入観にとらわれず試してみることが大事だと改めて思った。
Last Modified : 2021-04-15