2022-10-06 (Thu)
18:01
✎

先日、久しぶりに神戸博物館で開催されていたスコットランド国立美術館特別展のことを書いたが、改装後にも関わらずは照明が極端に暗く、シルバー世代にはせっかくの名作が鑑賞しづらかった。また僕は背が高いので、皆さんの鑑賞の邪魔にならないよう、絵の前に陣取らず後方から鑑賞しているので、絵のディティールやキャプションが読み取れない。そこで今回、絵画鑑賞専用に低倍率双眼鏡を購入してみた。

この手の双眼鏡としては以前からPENTAXのPAPILIOII6.5×21を愛用している(写真左)。これも低倍率でしかも独自の寄り目機構で最短50cmという近接性能を誇っている。見え味もいいし驚異のマクロ性能だから、それまで使っていた単眼鏡の出番がなくなったほどだ。バードウォッチングから昆虫観察、美術品鑑賞まで対応できるオンリーワンである。
しかし工芸品のディティールを鑑賞するのならともかく、大きな額縁で陳列されている絵画には6.5倍でも視野が狭く全容を掴みにくいので、絵画展には持ち出す機会がない。今回改めて低倍率双眼鏡の必要性を再認識したので、倍率4倍のビクセン at4 M4x18をチョイスした。低倍率の恩恵として、ひとみ径:4.5mm(明るさ:20.3)とミニマムな筐体ながらレンズは明るく、PAPILIOII6.5のひとみ径:3.2mm/明るさ:10.2を凌駕する。要するに暗い美術館でも鑑賞を楽しめるというわけだ。これも近距離55cmまで対応しているので重宝しそうだ。

館内で双眼鏡というと大げさに思われがちだが、こいつは145gの軽量設計なので気軽に持ち出せるし、コートのポケットに入る小型ボディなので取り出しても他人に圧迫感を与えないだろう。肝心の見え味はといえば、まず倍率が低いので手ブレが気にならない。これは大きな利点。PFMコートが効いているのか視野は明るい。収差もまずまず抑えられており、低価格双眼鏡としては悪くない。純粋な比較でいえばPAPILIOII6.5が格上だが、美術品ビュワーとしてはat4 M4x18のほうが、価格も含めカジュアルで実用性が高いだろう。

難点は付属の巾着袋とストラップ、ダサいだけでなく実用性も低い。持ち出す気にもならなかったので、手持ちのSONY製ストラップを取り付け、エレコムのカメラポーチに収納した。まずは次回の美術館行きが楽しみだ。ちなみに見口はゴムの折り返し式、コストダウンが響いているのだろう、あと1,000円高くなってもツイストアップ式にしてほしかった。野鳥観察、観劇やコンサートには向かないと思うが、美術品鑑賞には手頃さと使いやすさでおすすめだ。★ビクセン双眼鏡 at4 M4x18
- 関連記事
-
- 低倍率は七難隠す!ビクセン双眼鏡 at4 M4x18
- 双眼鏡のストラップを考えてみた
- 御三家に挑む!賞月観星プリンスUF7x32WPレビュー
- ナイスバリュー!PENTAX 双眼鏡 AD 10×36 WP
- PENTAX魂!? 世界初分離式双眼鏡 PENTAX VD 4x20 WP
Last Modified : 2022-10-06
Re: M2pict * by monopod
オリの8×25 WP IIは家人が、物干し場専用で使っています(笑)よく鳥が飛んでくるので、物置においているんですよ。お手頃が見え味はいいですね^^
きっかけはコンサートでしたが、万能性のあるスペックで、旅行や博物館美術館などでも重宝しています。
ただ一部パーツの加水分解が萎えますので、我慢できなくなったら買い換えるかも。
で、低倍率コンパクト、確かに良さそうですね。
私も視力は弱い(老眼に加え乱視が強い)ので有用性は良くわかるところです。