2023-10-15 (Sun)
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前回に引き続いて自作PC記事である。今回は心臓部についてご紹介、まずは電源から。僕の場合、自作PCで遭遇したトラブルを部位であげると、マザーボード、ハードディスク、CPUファン、電源である。相性云々がよくいわれるメモリのトラブルはない。そのためトラブル経験のあるパーツに関しては高級品、あるいは定評のあるものを選ぶようにしている。今回も電源はこのところ使い続けている鉄板Seasonicを選ぶ予定だったが、ふと目が留まったfractal designのION+ 560をチョイスした。
理由はPlatinum認証であるということだ。通常Goldクラスが多いが、Platinumとなると省エネ性能がかなりアップする。Platinum認証品は久しぶりだが、やはりリッチな気分になる。10年の製品保証に加え価格も比較的リーズナブルだった。容量は560wと今どき珍しい中容量。ゲーム用ではないのでこれで十分だし、むしろ600Wクラスが少ない現在では貴重なサイズ。消費電力に似合った電源は効率がよいので大きければ良いというわけではない。組み込み時、感心したのは付属ケーブルの柔らかいこと。通常ATXケーブルは太くて硬いものだが、ION+ 560のそれは柔らかくて配線しやすかった。これには感心した。

過去トラブルが最も多く、自分の不注意で壊した(ネジ一本の紛失で!)こともあるのがマザーボード。マニュアルの出来やソフトの良し悪しもあるので選ぶのは毎回慎重である。前回MSIのマザーボードを使ったが、付属ソフトのMSIセンターの使い勝手が良かったので今回も再びチョイス。MSIといえば昔購入したBTOパソコンが排熱が考慮されていない窒息ケースであえなくマザーボードが昇天、その銘柄がMSIだった。まぁイメージ的にはASUSと比較すると安価な二流メーカーという位置づけだったが、近年かなりユーザーの評価が高まっているようだ。
選んだ品番はMSI MAG B760M MORTAR WIFI。最新第13世代CPU&DDR5メモリ対応で探したところ、こいつに行き着いた。75A対応電源回路、PCIe 5.0 x16スロット、M.2 Gen4スロット2基、2.5G LAN + Wi-Fi 6E搭載ということで、microATXながら十分なスペック。同じスペックのATXマザーボードはなぜか売れていないようだったので、売れ筋のこちらを選んだ。組み込み後、一発で完動、ファームウェア更新、ドライバーインストールもソフト任せでラクチン~いい時代になったものだ。

CPUは四年ぶりのIntel、品番はCore i5-13400Fである。一番人気はCore i5-13500のようだが、グラフィック機能のない分安価なこいつを選んだ。僕の仕事には十分な性能なので良しとする。棒の仕事では従来使ってきたRyzen 7 3700Xより体感できるほどの優位は感じないが、ベンチにかければ差はあるのだろう。

メモリは値ごろ感が出てきたDDR5だ。今回はPC経験で始めての64GBを積載しようかと思ったが、僕はPhotShopではなくIllustratorなのでメモリの恩恵はそれほど期待できない。まぁ自己満足に過ぎないし、まだDDR5は高いので次回の宿題として、いつも通り16GBx2枚の32GBにした。銘柄は安心のCrucial CT2K16G56C46U5 DDR5-5600を選んだ。高速なのでオーバークロックの必要があるかと思って調べたら、ちゃんと定格で動作していた、素晴らしい。

最近のPCで高速化の恩恵をもっとも体感させてくれるものといえば、やはりSSDだろう。中でもM/B装着タイプのNVMe SSDの速さにはぷち感激する。もっとも発熱がすごいので不安ではあるが(汗) 前回はCFDのGen4対応500GB(最大読込: 5,500MB/s)のものを選んだが、今回は国産支援ということでキオクシアのEXCERIA PRO SSD-CK1.0N4P/N 1TB(最大読込: 7,300MB/s) を選んだ。もう1TBのSSDがレギュラーの時代になったと思うと、500MB(=GBではない)のHDD2台を28万円で購入した頃と隔世の感がある(遠い目)。

一番悩んだのがグラフィックボードである。従来はNVIDIAのGTX1060を装着していたが、ゲーム機ではないのでオーバースペックだし何より消費電力や発熱が気になる。そこで今回は省エネ化を図ってAMDのRadeon RX6400 AERO ITX 4G S1を選んだ。コンパクトなシングルファンモデルでハイスペックではないが、補助電源が不要な省エネモデルで消費電力は最大でも53Wである。GTX1060が120Wなので半分以下。どのみち僕の使い方ではフル稼働させることはないが、グラフィック内臓CPUのようにマザーボード側のメモリを借用しないというのがいい。
RadeonといえばAMDに買収される以前のATI時代にMacintoshで愛用した記憶がある。当時は本当に高価で貧乏人には辛かったが、他に選択肢のない時代だった。ATIはNVIDEAより色が綺麗というのが売りだったが今ではどうだろう。そんな目で見ると心持ち画面の色が濃くなったような気がしないでもない。いわゆるプラシーボ効果か(笑)

その他、バックアップ用HDDやファイル保管用SSDはごく普通の手持ちを流用しているので説明は省く。今回はパーツのあたりがよく組み立て後の動作に問題はなく早速業務で活用している。スペック向上を体感できるのはシステム立ち上げ時間で、約2/3程度になった印象がある。やはりNVMeSSDとメモリの高速化が効いているのだろう。ビデオ編集のような連続負荷のかかる業務はないのでPCのスペックアップの恩恵は昔ほど感じられないが、それでもリフレッシュ感は悪くない。静かでパワフルで省エネ、目的通りのPCが完成してぷち満足。。
むしろ新規インストールしたWindows10の調子が悪く色々手こずっている。古いシステムは澱も溜まっているが色々最適化して使いやすくしてきたということだろう。いっそWindows11にアップしようかとも考えている(メリットないけど~)。さて僕ももう歳なので頭の体操&趣味と実用を兼ねて長年続けてきたPCの自作も今回が最後になるかもしれない。PC自作誌も廃刊休刊が続き、ちょっと感傷的になる。もっともゲームノートの前に座っている時間が長く家人には怒られているが(笑) ※この項終わり
【2023秋/自作PC構成】
OS:Windows10
CPU:Core i5-13400F
CPU Cooler:DeepCool AK400
M/B:MSI MAG B760M MORTAR WIFI
MEMORY:Crucial CT2K16G56C46U5 DDR5-5600 16GBx2
M.2 SSD-1:キオクシアEXCERIA PRO SSD-CK1.0N4jP/N 1TB
M.2 SSD-2:CFD NVMe PCI-E4 x 4 500GB CSSD-M2B5GPG3VNF(手持ち流用)
SSD1:SanDisk 960GB(手持ち流用)
HDD:WD 4TB 5500rpm(手持ち流用)
VGA:Radeon RX 6400 AERO ITX 4G S1
P/U:fractal design ION+ 560
CASE :be quiet! PURE BASE 500
CASE-FAN:XPG VENTO PRO 120 PWM 3個
Last Modified : 2023-10-21